リーズナブルな価格が魅力的な中古住宅ですが、

「購入して良かった」「失敗した」両方の意見を聞くことが多いです。

状態の悪い中古住宅を避けて物件選びを成功させるためには、

良い面と悪い面を両方知ることが大切です。

今回は中古住宅を購入して良かったという方が多いポイントと、

よくある失敗パターンを両方ご紹介します。

中古住宅選びのポイントも解説しますので、

これから物件探しを始める方はぜひチェックしてください。

目次

■中古住宅購入の成功にはコツが要る

■中古住宅の「購入して良かった」ポイント

■中古住宅の失敗パターン

■買って良かったと思える中古住宅選びのポイント

空き家率が上昇している現在の日本は中古住宅の数が多く、

市場に出回っている物件も様々です。

数ある物件数の中から理想の一軒を選ぶには、

ポイントを抑えてしっかり比較検討することが大切です。

とはいえ初めてのマイホーム選びでは、どこをチェックすべきなのか分かりませんよね。

まずは先輩たちの「良かった」「失敗した」声を聞き、参考にしてみましょう。

実際に中古住宅を選んで良かったという意見が多い、メリットや魅力ポイントを見ていきましょう。

・ローン返済額を抑えてゆとりある生活

中古住宅を選んだ方の中で良かった点として挙げられることが多いのは、

リーズナブルな価格でローン返済額を抑えることができることです。

新築志向が強い日本では中古住宅の建物価格が年々下がっていくため、

お買い得物件を選びやすい状況にあります。

中古住宅の購入費用やリフォーム費用、諸経費を含めても新築の7割前後の価格で

マイホームを手に入れることも難しくありません。

ゆとりあるローン計画なら予想外の出費にも対応できますし、

外食や趣味などライフスタイルの選択肢も広がります。

・広い敷地でゆとりある生活

昭和～平成初期のバブル期に建てられた戸建て住宅は、

広い庭や間取りで設計されている物件が多く、のびのび暮らせて良かったという意見も多いです。

独立キッチンなど古い間取りの中古住宅も、リノベーションで１つのLDKにすれば

かなり広くなるケースも少なくありません。

新築で広い居住空間を確保するには土地・建物ともにかなり予算がかかりますが、

中古住宅なら実現しやすいのがメリットです。

・人気のエリアが選べた

中古住宅を選んだおかげで、新築用の土地がなかなか見つからない

人気エリアに住めたというのも良く聞く成功談です。

利便性や環境の良い人気の土地はほぼ開発が終わっているため、

新しく更地が売りに出されることは多くありません。

人気エリアでも中古まで選択肢を広げると、転勤や高齢による住み替えなどで空き家になった

物件が見つかるケースが多いです。

希望の物件が見つからない方は、中古住宅も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

・実際に見られるのでイメージ通りだった

これから建てる注文住宅と異なり、中古住宅は実際に間取りや日当たりを

チェックできたので良かったという意見も多いです。

今の間取りを実際に見ることで改善ポイントに気づきやすく、リフォーム・リノベーションで

理想の間取りに仕上げられるのも中古住宅ならではの魅力ではないでしょうか。

すでにご近所付き合いもできているので、元の住人の方に話を聞くなど周辺環境の確認もできます。

先輩たちの失敗パターンも知ることで、中古住宅選びに活かすことができます。

・リフォーム費用が思ったよりかかった

中古住宅は劣化状態にバラつきがあるため、見えないトラブルを見逃してしまうと

予想以上にリフォーム費用が掛かる可能性があります。

雨漏れが原因の腐食、シロアリ被害、耐震強度不足など、見えないトラブルほど補修や補強に

多額の費用が掛かるケースも少なくありません。

築年数が古かったり、空き家期間が長かったりするとトラブルリスクも増加しますので、

内見の時によくチェックし納得いくまで質問してみましょう。

・希望の間取りにリノベーションできなかった

昔の間取りを今風にリノベーションしようと思ったら、

柱や壁を移動できず希望通りにならなかったというのもよくある失敗パターンです。

木造の戸建て住宅には通し柱や筋交いといった建物を支える「耐力壁」があり、

基本的に移動や撤去ができません。

建物の建築図面を確認すればある程度判断ができますので、

リノベーションする場合は必ず売主や不動産会社に図面を用意してもらいましょう。

・交通量が多くて危ない場所だった

閑静な住宅街だと思ったら、朝夕の通勤時間は車の抜け道だったというのも多い失敗パターンです。

こういった道はお子さんの通学が心配ですし、通り沿いの場合、

フェンスやブロックに車をぶつけられてしまうリスクもあります。

少し手間はかかりますが、最終候補の中古住宅はできれば時間帯を変えて

何度か現地を訪れてみるのがおすすめです。

車で通るだけでなく、実際に近くを自分の足で歩いてみると危ない場所が分かりますので、

お散歩がてらにチェックしてみてください。 

中古住宅選びの失敗を回避して「買って良かった」と思えるように、

次のポイントをしっかり検討してみてください。

・ゴールを明確にする

中古住宅選びを始める最初の段階で、

家族会議を設けて理想の住まいやライフスタイルをしっかり話し合いましょう。

ゴールを明確に設定することでムダのない判断をできるようになり、

後悔や失敗を防ぎやすくなります。

予算や希望エリアなど基本的な条件に加えて、「ペットを飼いたい」「ガーデニングをしたい」

「趣味の部屋が欲しい」など、思いつく限りの要望をどんどん出してみて下さい。

すべての条件をクリアするのはなかなか難しいですが、

優先順位を付けて家族全員が納得するゴールを設定しましょう。

・敷地に欠陥は無いか？

建物に問題がなくても、敷地に欠陥があると災害やご近所トラブルなどのリスクが高まります。

□欠陥敷地の一例

• 軟弱地盤

• 水はけが悪い

• 古い擁壁の上に立っている

• 境界線があいまい

上記のような敷地に建つ中古住宅を選ぶと、将来後悔する可能性が高くなります。

建物の状態にくわえて、敷地のことまでしっかり確認しましょう。

・建築制限が厳しくないか？

中古住宅を選ぶ場合も、建ぺい率や容積率、防火地域といった

建築制限について確認した方が良いでしょう。

建築制限が厳しい土地に建っている中古住宅は、

将来建て替えをするとき思い通りにならない可能性があります。

接地義務違反や市街化調整区域など再建築不可の物件だと、

建て替えできないだけでなく売却も難しいため持て余してしまうケースもあります。

将来まで見据え、土地の建築制限についても確認してみてください。

・独自規格やリフォームしにくい構造ではないか？

間取り変更を含むリフォーム・リノベーションを前提に考えるなら、

建物の構造や規格もしっかりチェックしましょう。

鉄骨造やプレハブ工法などの特殊な構造だと、間取り変更が難しいケースが多いです。

また大手ハウスメーカーはユニットバスやサッシに独自規格を採用していることがあり、

一般的な製品が入らないケースも多々あります。

中古物件選びはリフォームを前提に考え、希望の間取りやデザインを

実現できるかどうかという目線で確認してみてください。

・内装の状態に惑わされない

壁紙やフローリングがキレイな物件はつい好印象を抱きがちですが、

内装の状態に惑わされず建物自体を評価しましょう。

内装や水回りをリフォームしてから暮らすのならば、

壁紙やフローリングがいくらキレイでも関係ありません。

むしろ内装の奥にある土台・柱・基礎などの構造体の方が重要で、

状態が悪いと多額の費用がかかります。

リフォーム済みで内装がキレイな物件があっても「ちょっとラッキー」くらいにとらえ、

建物自体の耐久性や状態を確認してください。