2023年7月14日
中古住宅の正しい選び方とは? 購入前に確認しておくべきポイント
中古住宅の正しい選び方とは? 購入前に確認しておくべきポイント
住宅を選ぶ条件として、立地や周辺環境を重視する際は、
新築住宅のみにこだわるのではなく、中古住宅を選択肢に入れることもおすすめです。
近年は駅から徒歩圏内など立地の良い土地は、埋まっていることが多いため、
近隣の中古住宅に目を向ける人が増えております。
しかし、中古住宅の購入を検討する上で気になるのが、建物自体の状態です。
中古住宅を解体して、その土地に新築住宅を建てて購入する方法もありますが、
土地の条件によってはリフォームやリノベーション以外認められないケースもあるため、
購入時に物件の状態を細かく確認することが必要になります。
ここでは、中古住宅を購入する際に失敗しないためのコツをご紹介します。
目次
■中古住宅を購入する前に確認すること
■中古住宅の内覧時に確認するポイント
■中古住宅を選ぶ際の注意点
■まとめ
■中古住宅を購入する前に確認すること
中古住宅の購入は、正しい知識を持っていなければ失敗してしまう可能性が高くなります。
例えば、料金と立地を重視した結果、基礎部分がボロボロで修繕に時間がかかり、
当初の予定通りに入居ができないことは多々あります。
そこで、中古住宅を購入するにあたり、事前に認識しておくべき点、確認すべきことを
理解しておきましょう。
●購入や修繕の費用
中古住宅の購入でメリットとなることの1つが、
新築住宅よりも物件価格を安い価格で物件を購入することができることです。
しかし、場合によっては新築分譲住宅と大差ない出費となる可能性もあるため注意が必要です。
例えば、修繕費が予想以上にかかった場合です。
中古住宅を購入するときは、資金計画の段階でリフォームや修繕にかかる費用と期間を把握する必要があります。
中古住宅購入時の費用であげられる項目は、以下になります。
・建物・土地の代金
・諸経費(仲介手数料など)
・リフォーム・修繕にかかる費用
・不動産取得税・固定資産税等
リフォームの中でも壁や水回りは必ずリフォームしたいと考える人は多いです。
物件の状態によっては基礎部分や壁などの修繕も必要になります。
家族構成によっては間取りを変更したりなど、
大々的なリノベーションを検討する方もおられます。
●ホームインスペクションの有無
中古住宅に住むとなると、入居前に改修しなければならないことが多いです。
建物の状態を把握せずにこの工程をスルーし、入居後に修繕する場合、
入居前にするのと比べて費用がかかってしまう場合があります。
そうならないためにも、中古住宅を購入する前に、ホームインスペクションを
受けられるかどうかを確認することをおすすめします。
ホームインスペクションとは、住宅に詳しいホームインスペクター(住宅診断士)が、
第三者として住宅の状態を調査し、
修繕箇所や欠陥の有無、劣化状況などを診断することです。
客観的な診断を受けることができるため、リフォームすべき箇所が明確に把握でき、
しっかり修繕を行った上で安心して住むことができるでしょう。
■中古住宅の内覧時に確認するポイント
中古住宅は、注文住宅と異なり、実際に購入を検討している建物を直接確認した上で
購入を検討できるメリットがあります。
一方で、「内覧時に確認してもらったはず」と
補償を断られるリスクも生じるため、内覧時は隅々まで実際の物件の状態を確認しましょう。
この項目では中古住宅の内覧時に確認すべきポイントを、外観と内観の2つに大きく分けてご紹介いたします。
●外観
外観で見るべき点は、屋根・軒裏・外壁・基礎の部分です。
また、建物全体の第一印象も軽視できない部分のため、
違和感を覚えた物件は入念に不チェックしましょう。
中古住宅の外観をチェックするポイントは、主に以下になります。
・屋根材のズレ・破損
・塗装の剥がれ
・雨どいの破損
・外壁・基礎部分のひび割れ
・雨漏りによるシミ・腐敗
・壁を貫通する配管のズレ・破損
外壁のひび割れは、経年劣化によるもののため、やむを得ないものですが、
場所や大きさによっては重大な問題となります。
例えば、窓の四隅はひび割れしやすい部分のため、多少のひび割れは許容範囲として問題ないでしょう。
しかし、基礎部分にひび割れが生じていたり、継ぎ目部分に大きな亀裂ができたりしている場合は、
建物自体が地面へ沈み込んでいる可能性が考えられます。
特に、屋根や軒裏など目線よりも高い位置は目が行き届かずに見逃しやすいため、
意識してチェックしましょう。事前に必ず見るべき箇所をまとめたチェックリストを作成しておくと良いかもしれないです。
●内観
室内は前の住人の暮らし方次第で大きく状態が変化します。
頻繁に修繕を行っていた場合でも、前の住人が見逃している箇所の劣化も考えられるため、
外観と同様に隅々までチェックしましょう。
室内部分で主に見るべきは、天井・床(床下含む)・水回り・電気の配線・壁・戸・窓です。
例えば、以下のような異常がないか確認しましょう。
・天井のシミ
・水漏れや配管の詰まり
・戸や窓の開閉
・電気配線の不具合
・クロスや壁の剥がれ
・壁のひび
・床下・柱などの虫害
中には素人には判断しにくい不具合もあります。
電気配線や床下の状態などは、不動産会社など専門家でなければ不具合に気付かないでしょう。
先程も記載しましたが、購入前にホームインスペクションを依頼することをおすすめします。
事前に不具合の有無や状態を知ることで「購入しても問題ないか」、
どの程度の修繕費を含めて資金計画を立てるべきか判断することができます。
■中古住宅を選ぶ際の注意点
中古住宅の建物の状態を確認したら、本格的に購入を検討する段階へ入ります。
余裕を持って資金計画を行い、将来のライフプランや実際に入居した後の生活シーンを想像しましょう。
安心して長く住むことができる住宅を見つけるために、以下の2点も重視してください。
●将来を見据えて間取りを選ぶ
間取りは、将来を見据えて考えましょう。スタイリッシュな家やナチュラル系の家、
可愛らしい家など理想は人それぞれですが、家族構成やライフスタイルの変化を含めて家を選ぶようにしましょう。
例えば、以下の点は、多くの方に当てはまるのではないでしょうか。
・家族構成の変化(出産・親との同居)
・ライフスタイルの変化(出張や単身赴任の可能性)
・老後の生活(お家全体のバリアフリー化)
子供の問題ひとつとっても、一人っ子と複数で間取りは大きく異なります。
二人兄弟や姉妹であれば、成長に合わせて、パーテーションで2つに分けられる大部屋、
又は、部屋を2つ用意するなど考える必要があります。
海外出張や単身赴任が多い職業の場合、夫婦の部屋を同一とするか別々に分けるかも考慮しましょう。
また、老後のために早いうちからバリアフリーの間取りを採用するか、
将来のリフォームで取り入れるかも考えなければなりません。
現在の理想像以外に、将来もストレスのない家となるよう、
長い目で間取りやデザインを考えることが大切です。
●周辺環境の情報収集を行う
住宅の購入後は、賃貸物件と異なり、簡単には引っ越すことができないです。
そこで、周辺環境の念入りな下調べが重要になります。
まずは実際に住みたいと考えているエリアを、インターネットや雑誌の情報だけではなく、
足を運んで、実際に自分の目で確かめましょう。
チェックポイントは、以下が考えられます。
・騒音は問題ないか
・日当たりは良いか
・ゴミ収集場など、住民のマナーは良いか
・夜中の帰宅も問題ないか
近隣の線路や道路、施設などからの騒音の確認は重要です。
また、建物の配置や立地によっては日照条件も異なるため、
昼だけでなく夜も足を運んで、周辺環境の様子を確認することが重要です。
また、住民のマナーも軽視できません。
ゴミ収集場が汚れていたり道路にゴミが散乱していたりする地域は、治安が良くない可能性があります。
更に、子どもが部活や塾で遅くなることを想定して、
街灯など、夜間の帰宅も問題なくできるかどうかも確認しましょう。
■まとめ
中古住宅は選び方次第で、良い立地と理想の周辺環境の両方を手に入れられるため、
人気が高まっています。近年はリフォームの他にリノベーション技術も発達しており、
住宅全体の印象や間取りを変えることも難しくありません。
ただし、トラブルなく購入するためにも、建物の状態や万が一のときの補償について
細部まで確認しておくことが重要です。
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