なぜその空き家は安いのか？その裏に隠れた落とし穴

安い北摂エリアの空き家は、一見するとお得なものに思えます。しかしその裏には注意すべき落とし穴が潜んでいる可能性があります。

空き家が安く売られる主な理由を見ていきましょう。

物件の老朽化が進んでいる

築年数が古い空き家は、安価であっても壁や屋根の劣化や水回り、電気系統の故障など、さまざまなリフォームが必要になる場合があります。初期費用が安くても、後々の出費が膨らむリスクがあるでしょう。

立地条件が悪い

交通の便が悪く、周辺に商業施設や医療機関が存在しない物件は、需要が低いために低価格で設定される傾向があります。過疎地域や高齢化の進むエリアは、将来的に価値が下がる可能性があるので注意しましょう。

北摂地域の中には高齢化が進行している地域もあり、空き家の所在を十分に確認する必要があります。

売主の事情がある

相続した空き家を迅速に処分したい、または経済的理由で売却を急ぐなど、売主の事情により低価格で設定される場合があります。

権利関係が複雑であったり、境界線が曖昧である場合もあるため、安易な判断で購入することはおすすめできません。

このように安価な空き家には、見えないリスクが潜んでいます。購入前の情報収集を怠らず、専門家のアドバイスを受けることが不可欠です。

修繕費が予想外に！空き家購入の隠れたコスト 

空き家購入は物件価格が安いというメリットがありますが、一方で修繕費やリフォーム費用が予想以上にかかる可能性があります。ここでは、大規模な修繕が必要となる代表的なケースを紹介します。予想される費用は、リフォームの内容と価格について（国土交通省）を参考にしました。

屋根の葺き替え

古い瓦屋根の場合、耐震性や防水性の問題から、葺き替えが必要となることがあります。費用は屋根の面積や材料によって大きく異なるものの、一般的な価格は50〜200万円前後です。

設備の老朽化

給排水管や電気配線、ガス設備が古くなっていると、全面交換が必要になることがあります。特に、古い配管は水漏れのリスクが高く、放置すると家全体のダメージにつながることも。

水回りは100〜500万円と高額になることが多く、購入前には予期していなかった場合は大きな出費となるでしょう。

耐震性能の不足

旧耐震基準で建てられた物件では耐震補強が必要で、その費用は100〜200万円程度かかります。

基礎や構造部分の劣化

シロアリ被害にあっていた場合、駆除費用や、食い荒らされた柱などの交換費用が発生します。補修するには、部分的な補強では済まず、大規模な修繕が必要になることも珍しくありません。

建物をほぼ解体することになれば、1,000万円を超える費用がかかるでしょう。

空き家を安く購入できたとしても、修繕費が高額になると、費用負担が大きくなります。購入前に専門家の建物診断を受け、修繕費用の見積もりをしっかり行い、余裕を持った予算を確保しましょう。

築年数が古い物件ほど修繕リスクが高くなります。「安いからお得」と安易に考えず、慎重に判断することが大切です。

北摂エリアでも注意したい！空き家購入時のトラブル事例とは

北摂エリアは大阪都心部へのアクセスが良く、自然も豊かで、子育てや第2の生活にピッタリなエリアです。しかし、安価な空き家を購入する際には、以下のようなトラブルが発生する可能性が高く、慎重に対応する必要があります。

立地をよく確認していなかった

北摂エリアは、地域によって傾斜地や山間部が多く、地盤の安定性や災害リスクに差があります。価格の安い空き家は、地盤が弱い場所もあります。その場合、改良に高額な追加費用がかかることもあるため、立地条件や周辺の災害リスクを事前にしっかり確認しておくべきです。

旧耐震基準の物件だった

北摂エリアは住宅街として発展した地域が多く、昭和40〜50年代に建てられた住宅が少なくありません。物件は、現在の耐震基準（1981年改正）を満たしていない場合があり、大規模な耐震補強が必要になることも。耐震補強が必要な場合、予算オーバーのトラブルも発生し得ます。

再建築不可物件だった

北摂エリアの昔ながらの住宅街では、幅4m未満の道路に面しているために「再建築不可」とされる物件が少なくありません。老朽化が進んでも建て替えができず、リフォームしかできないため、資産価値が低くなるリスクがあります。

管理が不十分だった

長年放置された空き家では、雨漏りやシロアリ被害が進んでいる可能性があります。特に、池田・箕面・豊中・伊丹・川西・宝塚は自然環境に恵まれている反面、湿気がこもりやすい地域です。とくに木造住宅の場合、確認を怠ると劣化が想像以上に進んでいる可能性があります。

空き家購入前に確認するべきチェックリスト

安い空き家を見つけたら、購入する前に以下を確認するとよいでしょう。

建物の状態

基礎や柱にひび割れがないか、屋根や外壁が腐食していないかを確認しましょう。水道、電気、ガスなどのライフラインが正常に機能するかのテストも大切です。

周辺環境

近所を散策して騒音レベル、交通の利便性を確認しましょう。昼間は静かでも、夜に騒音が目立つ場合があるため、時間帯を変えて数回調査することをおすすめします。

法的な確認

建物が新しい耐震基準を満たしているか、所有権や抵当権の有無、固定資産税などの税金関連の情報を確認することが大切です。再建築不可の物件だと将来の建て替えが困難となるため、不動産会社に相談するとよいでしょう。

北摂エリアで安く手に入れた空き家を活用するなら

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