豊中市の空き家件数は増加中！全国平均と比較してみよう

豊中市の空き家件数は長期的に増加傾向にあり、その空き家率は全国平均を上回っています。

豊中市は大阪市に近いことから住みやすい町として発展してきました。明治43年の鉄道開通を契機に、沿線での郊外住宅地の開発が進みました。

その後も鉄道や幹線道路の整備、ニュータウン開発などが行われ、活発な住宅供給が続いています。しかし、住宅数は世帯数の増加を上回るペースで増え続け、空き家問題が深刻化しています。

令和6年(2024年)3月の「豊中市空家等対策計画」によると、空き家率は15.3%に達しており、全国平均の13.6%を上回っています。

引用：豊中市空家等対策計画

さらに空き家の特徴として、約7割が賃貸・売却用の流通空き家であることが挙げられます。

引用：豊中市空家等対策計画

この割合は周辺市や全国と比較しても高い割合で、豊中市が一定の人気と活力を持つ住宅市場であることを反映した結果といえるでしょう。

実際に豊中市は中古一戸建ての成約件数が大阪府内で上位に位置しており、成約価格も高い水準にあります。そのため現状は需要がある一方で、新規供給が過剰となっている現状を示していると推測されます。

さらに豊中市は戸建ての空き家は市内全域に分布しているものの、長屋と共同住宅の空き家は南部に集中している状態です。南部の空き家は、1970年以前に建築された小規模な物件が多くなっています。

このように豊中市の空き家問題の現状は全国平均と比較しても多く、今後の空き家対策や有効活用の可能性を模索することが大切といえます。

豊中市の人口から考える空き家問題の今後

豊中市では今後、高齢者世帯の増加や人口の横ばい傾向により、使われなくなる住宅が増えることが予測されます。

豊中市の人口はこれまで増加傾向にありましたが、2020年には横ばいに転じ、今後は約40万人を維持する見通しです。

引用：豊中市空家等対策計画

人口は安定しているように見えますが、世帯構成に目を向けると、単身高齢者世帯の増加が顕著です。2000年と比較すると、2020年の単身高齢者世帯数は約2倍に増加しており、今後もこの傾向は続くと考えられます。

引用：豊中市空家等対策計画

今後、高齢者の住み替えや施設入所に伴う空き家の発生リスクが高まっているといえるでしょう。豊中市の空き家問題は、人口構造の変化という社会背景と深く結びついており、今後も市の大きな課題として残ると推測されます。

空き家放置が豊中市民生活に及ぼす主なデメリット

豊中市における空き家の放置は、市民生活に多岐にわたる悪影響を及ぼします。主なデメリットとして、安全性の低下、衛生環境の悪化、地域コミュニティの衰退が挙げられます。

それぞれを詳しく見ていきましょう。

安全性の低下

放置された空き家は、不法侵入者や犯罪者の隠れ家になる場合があります。人目につかない場所にある空き家は、侵入が容易であるため、窃盗や不法占拠のリスクが高まります。

加えて老朽化が進んだ空き家は地震や台風などの自然災害時に倒壊の危険性が、近隣住民の安全を脅かすリスクも無視できません。

豊中市は高齢者世帯が増加しているため、災害時の避難行動が困難になることも考えられるでしょう。

衛生環境の悪化

放置された空き家は地域の風景を損ない、美観を著しく低下させます。具体的に懸念される点は以下の通りです。

• 雑草の繁茂
• ゴミの投棄
• 害虫や動物の住処

害虫やネズミの巣になれば、周辺住民の健康に直接的な影響を及ぼす恐れも。実際に、豊中市では空き家に関する通報や相談が毎年100件ほどあります。環境美化の観点からも、空き家問題の早急な解決が望まれます。

地域コミュニティの衰退

空き家の増加は、地域の活力低下や人口減少の象徴となり、コミュニティの結束力を弱める要因となります。さらに空き家の存在が周辺の不動産価値を下げる可能性があるでしょう。

現状では豊中市では中古住宅の成約価格が高い傾向にありますが、今後空き家が増加すれば価値を脅かすことも想定されます。

豊中市で空き家を売却する前に知っておきたいこと

豊中市で空き家を所有している方は、売却する前に賃貸として貸し出し、家賃収入を得る選択肢を検討すすることをおすすめします。

賃貸経営は安定した収益を生む可能性があり、資産価値を保持しながら有効活用できるため、将来にわたってのメリットが大きいです。

大きなメリットは、以下の3つです。

• 毎月の家賃収入を得られる
• 資産を維持できる
• 維持費用の軽減につながる

まず賃貸経営では、毎月の家賃収入を得ることが可能です。豊中市は大阪府内でも利便性が高いエリアで、賃貸需要が安定しているため、空き家を適切に整備すれば安定した収益を期待できます。

例えば空き家をリフォームし、シェアハウスや子育て世帯向けの住宅として貸し出した場合、高い入居率が期待できるでしょう。

次に売却すると資産を完全に手放すことになりますが、貸し出すことで資産を維持しながら収益を得られます。

豊中市の人口は2025年現在、約40万人で安定しており、今後も大きな減少は見込まれていません。賃貸需要は一定期間維持されると予想され、長期的な資産価値の保全につながります。

大切な実家や思い入れのある家が空き家という場合にも、賃貸として貸し出すことで手放すことなく空き家問題の解決が可能です。

空き家を所有するだけでは固定資産税や管理費用が発生しますが、賃貸経営に切り替えることで、家賃収入からこれらのコストを賄うことが可能になります。

さらに賃貸経営を行うことで、固定資産税や都市計画税の軽減措置を受けられる可能性があるでしょう。また、賃貸収入に対する経費計上により、税負担を軽減できる場合もあります。

維持費用の軽減につながるため、大きなメリットとなるでしょう。

賃貸経営を通じて地域の活性化に貢献することで、社会的な価値も創出できます。

「空き家のチカラ」では、空き家の活用に対して相談を受け付けています。リノベーション費用を「空き家のチカラ」が負担することで、オーナー様は負担なく賃貸経営を始めることが可能です。

豊中市の空き家問題にお悩みの場合は、「空き家のチカラ」にお気軽にご相談ください。